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鬼谷慶子選手が銀メダルを獲得🥈
はじめに
みなさんは鬼谷慶子選手をご存じだろうか。実は僕もこの度初めて知った選手だ。パラリンピックの円盤投げの選手で、世界パラ陸上競技選手権大会で銀メダルを獲得した。あることから興味を持ったので、記事を書いてみたいなと思った。
僕が鬼谷慶子選手に興味を持ったきっかけ
鬼谷選手は元々高校ではハンマー投げで国体に出るほどの選手だったそうだ。その後、東京歯科大学に進学し、歯科医師を目指していたとのこと。そう、鬼谷選手は歯科医師のたまごだったのだ。在学中20歳の時に突然左側の手足が動かなくなり、歩くのに杖が必要になり、休学。その後、学生に戻ったが病気の進行で普通の椅子に座ってられなくなり、歯科医師への道を諦め、簿記の勉強などしたが、モヤモヤした日々を過ごしていたようだった。
ある記事で、歯科医師を目指していたがというところがあって僕は興味を持った。元々障がいのある方と付き合いが多いのもあるのと、アスリートという自分にない才能のあるひとが好きというのが重なってパラスポーツにも興味がある。東京オリンピックの時に妻と一緒にずっとみていたパラ競技がある。それは車椅子ラグビーだ。車椅子ラグビーはチームの中に男性も女性も入れなくてはいけない。チームにはポイントがあって、障害のレベルに応じて点数がつけられていて、試合に出ているひとはそのポイント以内に選手の点数を収めないといけない。障がいの重い軽い、性別に関わらずそれぞれに役割や居場所が振り分けられているのだ。それぞれの戦略があり、めちゃくちゃ面白かった。単純に障がいの重いひとは障がいの軽いひとの動きについていけないということが起こりうる。じゃあ不利なのかというと必ずしもそうではない。障がいの重いひとが障がいの軽いひとにまとわりつくのだ。バスケでいうところのマンツーマンディフェンスのようにするのだ。そうすると人数は一緒だが残っているひとの障がいの重さによる有利がチームに生まれるのだ。
また、プレーしている選手に女性がいないといけないのだが、女性の障がいが重いと、女性が必要なポイントと、障がいの重さのポイントの両方をカバーできるので、それはそれでチームが有利に働くことがあるのだ。ルールが非常によくできている。
確か結果は3位だったと思うのだが、最後まで白熱した試合を観た。
何を長々書いているのかというと、鬼谷選手はリハビリを兼ねてボッチャや車椅子アーチェリーなどをしていたよそうだ。その活動の中で同郷の車椅子ラグビーの池透暢選手に「どんどん外に出て身体を動かしたらいい。」と励まされ「池選手のようになりたい」とかつて自分がしていた投擲種目に切り替え、円盤投げをするようになったそうだ。
実際、僕も車椅子ラグビーを観ていたので池選手の活躍は観ていた。キャプテンだったと記憶しているが、本当に素晴らしい活躍をしていた。鬼谷選手は「池選手のようになりたい」とのことだが、少なくともここに一人は心が動いた人間がいる。池選手はもっと多くのひとの心を動かしてきたが、鬼谷選手もきっとこれから多くの選手の心を動かすことになるだろう。
パリパラリンピック出場確実
神戸市で開催中とのことだが、世界パラ陸上競技選手権大会で銀メダルを手にし、パラリンピック出場確実と言われている。しかも競技歴が2年程度で、この大会でも自己ベストを3m以上更新し、14m49cmマークした。%でいうと20%ぐらいアップしているので、まだまだ伸び代はあるといえるだろう。おそらくパリでも記録を伸ばしてくるのではないかと思う。
障がいのレベルで使われる器具が違うので、映像がなく、動作解析ができないのだが、実際動いている動画などを観せていただけたらどういうところに注意したらいいかとかお話しできると思う。もし、鬼谷選手自身や旦那さん(大学時代から交際と書いていた)がある程度解剖の知識があり、もし旦那さんが歯科医師であればよりいいのだが、スポーツに関わる歯科医師として多くの踏み込んだアドバイスができる。
そこからパラアスリートやアスリートの力になれればと思う。
ヒトという動物の原理原則は変わらない
僕のアドバイスは基本的に競技を問わない。ヒトの構造的なアドバイスをするからだ。逆にいうと基本的な理論の話なので机上の話ともいえる。イメージとしてはPCのOSをいかに効率良く使うか、どういう仕組みになっているかを説明するものであって、そこにソフト(競技)は何を入れてもいいのだ。
ちなみに僕自身は格闘技をしていて、自分の理論を証明するために試合に出たこともあった。しかし、格闘技でいうと自分の身体能力を高くしたとて、当てないと意味がないのだ。対人の当てる技術はまた別にあり、そこは一人では練習することができず、言い方は悪いがしょうもない相手に敗北した。ただ、格闘技において勝ち負けは絶対なので、しょうもない相手に負けた僕はもっとしょうもないということになる。
ここで自分の理論を自分で証明するということは諦めた。その後、吉村郁哉選手と出会うことになり、自分の理論は大丈夫ということを証明できたのは非常にありがたいことだった。その他にも某有名選手のトレーナーさんや某有名選手の担当の歯科医師の方から支持はいただいている。
僕は自分の理論と競技や選手個人に対するアジャスト力はかなり自信がある。鬼谷選手は今ちょうど関西におられるし、パラリンピックの前でも鬼谷選手や鬼谷選手の旦那さんとご縁があればありがたいことだ。
おわりに
僕はアスリートを尊敬している。自分が凡人コンプレックスというのがあるのだが、一つの何かに秀でてその能力が世界レベルとなれば尊敬しないわけにはいかないと言っていいだろう。その尊敬に値する相手である鬼谷選手がなりたかった職業に僕はついている。鬼谷選手が僕の仕事を観て「素晴らしい」と思ってもらえるような仕事ができれば、それはまた一つ僕の心を動かすだろう。
当院はバリアフリーになっており、体験型講義を受けていただければ、ヒトの構造について詳しく知ることができると思う。
各種SNSのDMは解放しているので、ご連絡いただければと思います。