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逆算の子育て

はじめに

『歯科医師が考える子育てLABO』というYouTubeチャンネルをしているのだが、そこで「逆算の子育て」というシリーズを動画で10本撮った。今はその頃よりかなり理解が上がって動画もアップデートしないとなと考えている。

昨今、足裏がとか、足の指が開いていないととか、舌骨の位置がとか、授乳姿勢がなど色々なことをいう歯科医師が増えている。それぞれいい結果が出ているので、間違ってはいないと思う。しかし、何を目指しているからそうしているのかの理解が浅いように思うのだ。

僕はそれぞれがどの部分に働いているかを説明できる。ヒトという動物の構造を理解しているからだ。一般的な歯科医師の理解とは一線を画すと自負している。それも踏まえて少し書いていこうと思う。

ゴールの設定

僕が他の歯科医師と一線を画すポイントとしてゴールを理解し、設定していることだ。ヒトは二足歩行をしている。そのために非常に難しい二足で立つということをしている。これは非常に難しいことでロボットができるようになったのは2000年になってからホンダのASIMOが初めてだ。それほど情報処理が難しくスピードも要する。今となってはAIが発達してドンっと押してもバランスをとるロボットができてきているが、どういった情報処理をされているかは理解しないといけない。その難しい処理をヒトという動物は無意識にしている。

あなたは一歩進むごとにここでこれぐらい右に振れるから左にバランスとってとか考えたことはないだろう。しかし、それをしないとヒトは立つことすらできない。足が小さ過ぎるのだ。しかし、それを骨格や筋肉、神経、反射などのデザインでクリアしている。大事なのはヒトが進化してきたデザインを信じることなのだ。

細かい部分の説明は割愛するが、ゴールは「骨で立つ」ことなのだ。

これはどういうことかというとなるべく筋肉を使わずに立つこと。特に外側の振れる筋肉は立つという行為に使うべきではない。深部筋を最小限使うことで最小限の力で立つことができる。まずここがひとまずのゴールだ。

ゴールに近づくとどうなるか

ここで、実際僕が姿勢を調整したひとを見てみよう。

左が調整前、右が調整後になる。

まずは左の説明をしよう。

運動経験のほぼない一般女性に20kgのケトルベルを持ってもらっている。調整前は「重いですー」と言っていた。実際力一杯持っているのがわかるだろう。両足と地面が作る支持基底面に重心が来ないとヒトは倒れてしまう。そのために重りを支持基底面の中にくるように持ってくるため重心の位置から少し前にズレて持っている。

そして、僕が調整をして右になるのだが、

頭が重心の上に乗っているのがわかるだろうか?そして、手を見てほしいのだが、軽く握っている。これは骨に重さを持たせて筋肉をあまり使っていないからできることなのだ。そして、重りのある位置を見てほしいのだが、支持基底面から外れている。目測で体重が50kgちょっとだと思うのだが、その人間が20kgの重りを支持基底面から外して持つのは現実的に難しい。しかしできるのだ。これはヒトの構造を理解し、かつ利用できないと難しい。

これが利用できるようになるとこうなる

40kgの重さを担いでいる。

僕ぐらいになるとこんなこともできる。

これぐらい支持基底面から重りを離しても維持できる。これは持ち上げた状態を維持して写真を撮っている。振り上げた瞬間に撮ったものではない。

これのポイントは重りとバランスをとるために僕が身体を反らしたりしていないことだ。

ヒトの構造を理解し、利用できるとこういうことができるようになる。これが非常に大事なのだ。ただ理解するだけでなく、実際にできるというのが非常にポイントになる。

ゴールを設定し、そこに向かうために何が必要かということを考えていかなければならない。

骨で立つ』ポイント

このポイントは二つある。それは『うなじを伸ばす』ことと、『腹圧を上げること』だ。そして、これは生まれてすぐの赤ちゃんがしていることで、そのために必要なことは、、、

みたいな講義をしている。興味のある方は是非聞いていただけたらと思う。各種SNSのDMは解放しているので、そこから依頼していただければどこへでも向かうつもりでいる。

歯科に限らず医療関係者、もしくは医療に関係のない子どもを育てている親御さんでもいい。連絡してもらえたらと思う。

おわりに

ゴールが見えていないとその場その場の行き当たりばったりのその場しのぎになってしまう。理解が深まると二足歩行をするための準備が乳児期から始まっていることがわかってくる。しかもこの理解が頭で理解するのではなく、感覚で理解できるのだ。これは記号設置と言って、、、

この体験ができるようになると、楽しくて仕方がない。皆さんも大人になってから感じる自分の成長は非常に楽しいものになる。