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レプリコンワクチンについての続報

はじめに

先日、レプリコンワクチンについてのブログを書きました。

日本看護倫理学会のレプリコンワクチンの声明について

このレプリコンワクチンに懸念があると日本看護倫理学会が緊急声明を出して、かなりバズっていた。ここの声明を理由に入店を拒否する店が出たりもした。結構社会的な問題になっていたので、Meiji Seikaファルマ株式会社(レプリコンワクチンを作った会社)がかなりお怒りのようなのだ。

僕自身はこの学会が怪しいし、シェディングはないが結論は賛同できる内容とした。結論はあくまで『倫理的観点から国民が自律的に判断できるよう、リスクを含む十分な情報提供を求めるとともに、看護職を含む医療従事者への接種勧奨や同調圧力を防ぐことを目的』とされていたからだ。しかし、Meiji Seikaファルマ株式会社はそうは思っていないらしく、同学会にかなりご立腹のようだ。

現状の解説をしよう。

大きい流れ

日本看護倫理学会がレプリコンワクチンに対して声明を出す

この内容について調べたが、おかしい点はいっぱいあるものの全部説明すると長くなるので、シェディングがあるとするのはおかしいという点に絞って僕はブログを書いた。僕個人としてはワクチンを打ちたいが、打ちたくないひともいるだろうし、強要されるのは良くないと考えたので、団体は怪しいが結論はいいとした。

ちなみに後日この学会を調べたが、一般的に学会といえば学術学会を指し、それは日本学術会議協力学術研究団体というものに入るのだが、この学会は所属していない。つまり団体名に学会をつけただけの団体ということになる。一般的に学会と言われるものは学術研究を目的として、学者や研究者が研究の成果を発表し、その内容の妥当性を討議する検討の場である。そのほかにも研究発表の場を提供したり、研究者同士の交流なども図る訳だが、そもそも研究はしていないっぽいし、あまり何しているかはわからなかった。

そして、この声明はSNSで拡散され、レプリコンワクチンを打ったひとは入店お断りみたいな張り紙が出されたりもした。

Meiji Seikaファルマ株式会社の対応

Meiji Seikaファルマ株式会社はかなりご立腹のようで、このような非科学的なデマを流した個人団体問わず厳正に対処するとした。その中で日本看護倫理学会は名前が上がっているのだ。

Meiji Seikaファルマ株式会社の声明を受けての日本看護倫理学会の対応

緊急声明に関するご報告

ざっくり内容を説明すると、

学会としては『倫理的観点から国民が自律的に判断できるよう、リスクを含む十分な情報提供を求めるとともに、看護職を含む医療従事者への接種勧奨や同調圧力を防ぐことを目的』とした。

あくまで、それ以降の広まり方は一般のひとが間違った解釈をしたりして変な広まり方をした。

9月27日にはMeiji Seikaファルマ株式会社から要請書が送られてきて、国民の命と健康を守る同じ立場として、建設的な対話を通じた対応策を理事会で審議中です。としている。

要するにMeiji Seika ファルマ株式会社から厳正に対処する旨のお知らせがきて、「いやいや、国民の命と健康を守る同じ立場やんか、対話で対応策考えましょうや」と言ったという感じだろうか。

あくまで意訳なので、正しく判断したいひとは原文を読んでいただきたい。

この学会の返答を受けてMeiji Seikaファルマ株式会社の見解

日本看護倫理学会の声明に対する当社の見解

これをざっくり説明すると、

「事実誤認した上に非科学的な問題提起で一般市民を煽ったんはお前だろ?医療に関わる社会的に責任のある組織でそれはないわぁ」と言った感じだろうか。

理由としては3つ。

レプリコンワクチンが開発国や先行治験国で認可されていない問題

シェディングの問題

将来の安全性に対する問題

これらを一つ一つ根拠を引っ張ってきて否定している。僕はこの中で「シェディングの問題」のみをを取り上げた。他のところも気になったポイントではあったが、個人では裏付けが難しかったのだ。

もう完全に『お前とは同じ立場ではない!』と突き放している。「対話じゃねぇよ!裁判だ!」ということだろう。

Meiji Seika ファルマ株式会社が本気で怒ってそれに対し日本看護倫理学会が怯えているという状況だろう。

多分Meiji Seika ファルマ株式会社も科学的な論文などが根拠であれば何も言わなかったであろう。日本看護倫理学会が根拠としているものが事実ではなく、論文も一開業医である僕が読んでもおかしいようなものを根拠としているようでは学会とは名ばかりと言われても仕方がない。精査されていなかったのだろう。

おわりに

Meiji Seika ファルマ株式会社は今回かなり本気だと言われている。団体や個人問わず悪質なものは随時厳正に対処していくとのことだ。皆さんも情報は精査し、むやみに拡散しないことが大事だ。良かれと思って拡散した情報が名誉毀損や業務妨害などの刑法に抵触することがある。

何かわからないことがあれば、当院の各種SNSのDMは解放しているので、ご質問いただけたらブログなどで回答していこうと思う。

科学は巨人の肩の上』なので、過去の研究の積み重ねの上に成り立っている。もちろんその中には多くの失敗を含むし、いいことばかりでもないだろう。だからこそ、科学を非科学的に根拠なく否定してはいけないのだ。それは今までの全ての犠牲の否定につながってしまうことになる。