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セルフホワイトニングでトラブル💣
はじめに
今朝、セルフホワイトニングでトラブルが増えているというニュースが流れていた。白くならないとか、薬剤によるケガなどかなと思ったらそうではないようだ。皆さんも注意していただきたいので、記事にしてみようと思う。セルフホワイトニングだけでなく、一般的な医院で行われているホワイトニング(オフィスホワイトニング)でもトラブルがあったりするので、その辺りも踏まえて説明する。
セルフホワイトニングとは
サロン形式で客自身が医療行為に該当しない範囲でするというのがルールになる。その中で問題になる行為を示していこう。
薬剤
歯科医院では過酸化水素水または過酸化尿素を使って歯を漂白していきます。しかし、医院以外では過酸化物を使ってはいけません。つまり、サロンで使われている薬剤はそれらに当たらないものということになります。つまり、化学的な漂白は見込めないということになります。
施術者
歯科医院の場合は歯科医師、又は歯科衛生士という国家資格保持者になるが、サロンでは客自身ということになる。
効果
歯科医院では化学的な漂白が可能であるが、サロンでそれはできない。研磨剤による研磨や着色除去などによる汚れを落として白くするだけで、歯の色自体が白くなるというのはニュアンスが違うように思う。あとはせいぜいコーティング剤を使って透明感を出す、ぐらいだろうか。
法律
実は問題はこの部分らしく、先述している通り、歯科医院では使えてサロンでは使えない薬剤などがある(歯科医師法違反)。あとは、歯が白くなるというところで過剰な広告をすると景品表示法違反などになるなどがある。しかし、テレビで取り上げられていたのはそういうところではなかった。
セルフホワイトニングはセルフつまり自分で施術しているので契約してしまったら原則クーリングオフの対象ではないのだ。
これらの契約にまつわるトラブルが多いそうだ。過度な営業や無理な契約を押し付けてくることが多いとのこと。僕もテレビを見ていて「セルフホワイトニングのトラブルってそっちなんだ」と思ったほどだ。
テレビで言っていたのは「初回無料」と謳っていたのにそれは本契約された方だけで初回だけの方は施術料をいただきますと言われたとか、かなりしつこく営業されたなどだった。これに関しては無料をただサービスで行うわけではなく、営業の機会を得るためにしていることなので、単純に無料だけと思う消費者側にも問題はあると思うが、皆さんも広く注意していただきたい。
その他のトラブル
歯が白くならない
これは歯科医院のホワイトニングでも起きうることだ。だから当院では事前にしっかり説明している。そもそも詰め物や被せ物の色は白くならない。サロン形式であれば尚更だ。しかもテトラサイクリン歯と言われる薬剤で発生時に色がついてしまった歯に関しては色は取れない。抜髄歯と言って神経がないせいで色がついているパターンもある。サロンの場合はこれらの診断もできない。
知覚過敏
ホワイトニングの場合、起きる可能性が高い副作用と言えるだろう。歯科医院であればその医院で知覚過敏の処置をしたりできる。しかし、問題はサロンで起きた場合だ。これは実際当院で起きたトラブルを参考にしてみようと思う。
症例
ある若い女性がセラミック矯正を他院でした。それを契機にその歯に知覚過敏が始まったというのだ。それならその医院に行った方がいいのでそう聞いたら驚くような答えが返ってきた。
最初その処置をしてくれた医院に行ったのだが、「うちの医院でしたら知覚過敏処置が高くなるから保険で診てくれるところに行った方がいいよ。」と言われたというのだ。これを聞いて皆さんどう思うだろうか?それなら保険で診てくれるところに行った方がいいじゃないかと思うだろう。これの何が良くないって一見親切に見えるところだ。
これを言われてきた患者さんを保険で診る医院側の話をしよう。
まず、他院でしたセラミックの被せ物を触ることはできない。なぜなら何かトラブルがあったとき(壊れるなど)に、「お前が触ったからだ」と言われる可能性があるからだ。そうなるとやった医院に保証があったとしても受けられなくなる可能性がある。これは患者さんにとってかなりの不利益になりえる。触った段階で自分がしてもいない治療の責任の一端を担うことになるのだ。
では、被せ物についてはさわれないことになる。そうなるとできることはせいぜい知覚過敏の薬を塗るぐらいになるだろうか。しかし、知覚過敏の薬を塗るのは象牙質という歯質をコーティングして感じにくくするものなので、セラミックの上から塗っても意味がない。
そして、何より自費で診療したところやつながって発生した副作用に対する処置も保険でしてはいけないのだ。つまり、これらの処置は保険診療でするわけにいかないのだ。
患者さんからみたらどうだろうか。「前の医院が保険で診てくれるって言ったのにここの医院は保険で診てくれないと言った」となるのだ。前の医院の先生が親切でお得な情報を教えてくれたのに保険の医院が意地悪しているように見えないだろうか?しかし真実は前の医院の説明が間違っていて保険の医院は法律を守っただけなのだ。自分のところで発生した副作用は自分で診ろよと内心思ったほどだ。
実際はこの若い女性は僕の話をよく聞いて理解してくれてわかりましたということで僕はことなきを得た。
セラミック矯正は基本的にオススメはしない。していいのはかなり条件の限られた方だと僕は思う。しかもその症例は咬み合わせが悪く起きている知覚過敏なので被せ物を触らないと改善しないものだった。長い目で見たら割れるか歯がダメになるかするだろう。
セルフホワイトニングサロンの場合
以上を踏まえて考えてもらうとわかるのだが、知覚過敏が起きた場合、サロンでは治療できないので歯科医院に行くことになる。ホワイトニングが起点となっている知覚過敏は原則自費診療でなければならない(保険診療を使ってはいけない)。そのトラブルの処理にかかる費用を誰が負担するのか?ということになる。
セラミック矯正などでもあるのだが、そこにお金を使ってしまってトラブル処理にお金を使えないという事例は多くある。ただ処置をする側の話をするとトラブル処理の方が大変なのだ。元のセラミック矯正の方が問題なのでにそれをした医院が儲かって、もっと大変なトラブル処理している方が儲からないという仕組みになっている。
上記の症例も僕は時間をかけて説明しただけでお金をもらえない。保険診療は処置に対してお金をもらえるので、処置をしていないともらえるお金はない。つまり、セラミック矯正をした先生は自費診療で処置したお金を多くもらい、嘘の説明をし(本人は嘘の認識はないかも)、保険医の方は前医の説明が違うというところから説明し、実際はどうだという説明をし、お金がもらえないのだ。
保険医、特に歯科に関していうと保険診療ではほぼ儲けがない。なんなら逆鞘になっている処置だってあるぐらいだ。その中で話や説明だけで処置のお金がないとなると医院としてどれほどダメージがあるかご理解いただけるだろうか?
今回の女性は聡明な方で話を理解していただけたのだが、これが理解できない人だったらどうだろうか?さらに余分に時間をとり、前医ではなく後医の保険医の方に不満を持つ可能性だってある。後医の立場から見たらこんな理不尽なことがあるだろうか?
おわりに
基本的にはトラブルがあっても処置できるところでするのが一番だろう。今回セルフホワイトニングサロンを調べてわかったのは薬剤などのケガやトラブルは意外と少ないということだ。僕の印象では割と安全だなと思った。むしろセルフホワイトニングサロンの問題点は契約や法律面のようだ。
医療の中において大袈裟な広告や過剰な広告というのは散見する。これは非常に注意だ。
僕が見て「おいおいなんぼなんでもひどいな😰」と思ったのは「この歯磨き粉で歯を磨けば歯石がボロボロ落ちる。」と言ったものや、「〇〇で行列。これで歯を磨いたらグラグラ揺れていた歯が揺れなくなった。」みたいなものや、「これを飲まないヤツはバカ」みたいなものだ。細部はボカしているが、これらの広告は基本的に嘘と言っていい。正直景品表示法違反だと思うし、警察なのか政府なのか取り締まるところがどこかわからないがちゃんと取り締まった方がいい。
ただ、これらも注意を受けた段階でやめれば処罰はない。つまり、注意を受けるまでやったもん勝ちなのだ。これらに関しては法律の方が悪いと言える。
皆さんもスマホを持っていると思うので、それらの情報を一端調べるというクセはつけた方がいい。間違ってもインフルエンサーと言われるひとの発言やどこかのブログで書いていることを信用してはいけない。
そういった意味では僕のこの書いている内容の真偽も確かめた方がいいのかもしれない。